めんおうブログ

主夫ライターの日々と、よりよく生きるためのちょっとしたコツなど。

第226回TOEICを終えて(5)

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 TOEIC(卒業式)を終えて、記事を書きながら、TOEICの意味を考えていたら昔のことを思い出しました。

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わたしは、通訳養成コースを学んだり、実際に仕事で通訳(レベル的にはかなり程度の低いもの)をしたりした経験があるので、それを踏まえて、TOEICで点をとることと通訳や翻訳などの業務の違いについて考えたんです。

多分、若い方の中には、英語力をつけること=TOEICで点数を取ることだと思っている方もおられると思ったので、その違いについて経験を基に書いていきたいと思います。

 

ただ、この記事は、英語力をつけることはTOEICで点数を取ることではない、というわたしの考えのもとに書きますが、TOEICで点数を取ることは、全く悪いことではありませんし、学校や会社の多くで、その点数を求められるのは知っているつもりです。

なので、TOEICで点数を取ること、というのは「英語力をつける」ということの一部だ、ということだと認識しています。

TOEICの勉強で一生懸命になることは、いいことです。

しかしながら、TOEICの点数が高いだけで英語ができるつもりになるのは違うのではないか、ということです。

 

では、本題に入っていきましょう。

 

自分は、数年前に仕事で通訳を育てる数カ月のコースを履修しました。

そのコースでは、読解力、聞き取り力、英会話力、通訳力、翻訳力等の全部を鍛えるもので、かなり真剣に勉強しないとついていけないものでした。

中でも、通訳力、というのは

 

単純に英語ができればいい、というものではない

 

ということを通訳実習の中で痛感しました。

通訳に必要なものって何だと思いますか?

 

英語→日本語か日本語→英語どちらの通訳業務か(もちろん一人で療法必要になることもありますよ)によっても比重は異なるとは思いますが、聞き取り力、英会話力が必要だということは想像できると思います。

でも、実際に業務するとわかりますが、

 

業務のための背景知識理解力(文脈を理解して、別の言葉で言い換える能力)

 

が必要なんです。

これは、準備に結構な時間を要するものです。

まず、業務のための背景知識、というのは、通訳する場面に必要な知識のことです。

例えば、金融関係の調整の場面であれば、金融に関する単語はもちろんですが、調整内容、相手の会社の社歴、今後の計画、自分の会社の・・・

といった具合です。

就職活動中に受ける面接試験で、話題になりそうなことは徹底的に調べると思いますが、そのことです。時間かかりますよね。

次に、理解力ですが、これは文脈を理解して別の言葉で言い換える能力のことです。

例えば日本語→英語の通訳であれば、上司などの日本語を相手に英語で伝えることになると思いますが、一言一句そのまま訳して伝える必要はないわけです。

「もし、あなたが車で向かいに来てくれれば、列車を使う必要ない」

という日本語を英語で相手に伝える必要があるとき、

「列車を使いたくない。車で来てほしい」

という風に別の表現でやってもいいんです。

なので、単純に英語ができる(点数がとれる)、というのとは違って、計画してその通りに準備したり、場の雰囲気を読んで身を振る能力といった実際の業務処理能力が求められるのです。

 

もうそんなことは知っている、と思われる方の方が多いとは思いますが、特に若い方は通訳に限らず、実際の業務で使う英語能力のことまで考えて(視野に入れて)勉強したら効果的なんじゃないかな、と思います。

検討を祈ります。

 

ではまた!