めんおうブログ

主夫ライターの日々と、よりよく生きるためのちょっとしたコツなど。

店長の弱音を聞いた。なんだかうれしかった。(転職後32日目)

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新しい会社、店舗に勤めて1か月経ちました。今日初めて店長の弱音を聞き、感じたことがあるので、記録したいと思います。

本日の業務内容

【2月1日】

0630起床

0700~0800出勤

0815~1530仕込み、ホール

1530~1630休憩

1630~2000ホール

2015~2215帰宅

0100就寝予定

感じたこと

今日は、昼以降から若干暗くなり、天気があまりよくないなぁ、と思っていたところ、案の定昼過ぎから小雨が降り始めた。

 

 

 

夕方になり、さみぃ・・・と言いながら来店するお客様も出始めた。ゴミ出しをしに行ったときに外の様子を伺うと、空はやや暗く、冷たい小雨が降っていた。こんな天気だからか、客入りも悪かった。30人程度が入る店内にお客様が1人もいない、ということは普段めったにないが、今日の夕方には、店内にお客様が1人もいない状況が何度かあったし、時間にして数十分と長かった。夕方のシフトは、店長とわたしの2人であり、店内には、わたしと店長しかいない。

 

店内にはお客様がいるときと同じように、人気のJ‐POPが程よい音量で流れている。人気のJ-POPというのは、何度聞いても飽きが来ない。仕事中に何度聞いたかわからない曲ばかりであるが、この時も曲を聴きつつ考え事をしながら皿洗いをしていた。すると、店長が話しかけてきた。

 

話題は多くあったが、趣旨はすべて、店長に昇任する際の上司との約束が果たされていない、ということで、要は会社への不満と弱音であった。今日は、数カ月前まで社員だった男性がお客様として来店した。店長とは知り合いだったようで、少し懐かしい話もしていたようだった。

 

 

 

店長がわたしに話しかけたのは、その男性が退店したすぐ後であった。店長は、会社を辞めていった彼を見て、今の会社への不満や弱音がついこぼれた、そして、しばらく止まらなくなった、のだろう。

 

わたしは店舗に勤め始めてから1か月になるが、店長が完全にブラックな状況で仕事をしているのを目の当たりにしてきた。睡眠時間やを削って店舗の長い営業時間やその準備に詰めている。店舗を回すのに人数が必要なところ、バイトが入らないところには店長が出るしかない。ここ数日間、営業時間前の朝の仕込みをするため、わたしが朝一番に入店しているが、店長は毎日店内に寝袋を敷いて寝ている。おそらく、朝4時くらいまで営業した後、そのまま店舗に宿泊しているのであろう。同僚に聞くと、ほぼ毎日のことで、もう数カ月も続いているとのことであった。こういった勤務状況には大反対であるが、こういった勤務状況にあっても、不満、弱音一つ吐くことなく仕事する店長がわたしは大好きであった。

 

店長は、いつも、お客様がいれば、店員の中で一番元気に声を出して営業(ラーメンの調理も含めて営業、と呼んでいる)している。たとえお客様がいなくても、元来話好きなようで、やさしめの関西弁で店員と話している。自分が一番きついはずなのに、自分は休憩をとらずに、他の社員やバイトには規定通りの休みをくれる。シフトに入る従業員を笑顔で迎え、シフトから出る従業員を笑顔で送ってくれる。従業員がミスをしても指導はするが、怒ることは絶対にない。これまで仕えた上司の中で一番の上司である。

 

もしかしたら、つらくないのかな、とも思ったこともあるくらいだ。しかし、実際はつらさを自分の中に閉じ込め、処理していたのだ。今日の夕方、店内で二人きりのわたしに対して会社への不満や弱音をこぼし始めた店長の目は、わたしではなく、わたしよりも先にあるどこか一点を見つめていた。少し涙がにじんでいるようにも見えた。一度こぼれ始めた不満はしばらく止まらなかった。話の内容が初めて聞くことで、理解できない箇所もあったが、「不満をただ聞く」ということがその時の自分には求められているような気がして、わたしは理解できない箇所も含めてあいづちを打っていた。

 

 

 

わたしは、不満、弱音を吐きつつも従業員とお客様のことを第一に考えてくれる店長が大好きだ。30代のおっさんが、40代のおっさんに対して抱く感情として「大好き」というのは、文字にすると違和感があるかもしれないが、尊敬、感動、驚きなど、本当にたくさんの気持ちが絡んで「大好き」にしかならないのだから仕方がない。今日のその時間、店長との距離が縮まったような気がしてうれしかった。上に対する不満や弱音は、信頼する人にしかこぼさないものだと思う。1か月間で、少しずつ信頼関係を作れてきている、ということを実感したのもうれしく感じた要因だろう。

 

本来、部下に対して会社の不満や弱音など、こぼさない方がいいとは思う。しかし、今の、この店舗の店長の状況は、そんな理想論を唱えられるような状況ではない。こういう店長が店舗にいて、その店長のおかげで多くの人に最高のラーメンを提供できている、ということを多くの人に知っていただきたい気持ちでいっぱいであるが、それを記事にしてしまうと、負け犬になり下がりそうなので、このくらいにしておく(このくらいは許して下さい。すみません)。

 

自分が早く戦力になれば、少しでも店長の休む時間が増えるし、安心して店長にしかできない店長業務をすることができるはずだ。店長を支えるため、第2の家になりつつあるこの店舗、仲間のためにも成長していきたい、という気持ちを新たにした。