めんおうブログ

主夫ライターの日々と、よりよく生きるためのちょっとしたコツなど。

飲食業では、お客様のニーズを見極めこそが最も大切であることにようやく気づいた。

スポンサーリンク

今日は、別の店が人手不足でヘルプ(文字通り、別の店舗のシフトに入り、人材を差し出して助けること)要請が来ていたため、その店の深夜シフトに入ることになった。

ヘルプ先でのシフトでは、朝の4時に仕事が終わったが、5時過ぎまで始発電車がなかったので、1時間程度Kindleで読書することにした。

先日、最近本が読めなくなってきた。本よりもブログか?という記事を投稿したばかりだが、まったく本を読まないということではないので悪しからず・・・

 

今日の朝読んだ本は、とてもおもしろく、仕事が終わった早朝にもかかわらず、頭フル回転で読むことができた。

(頭フル回転とは、本の内容を覚えるとか理解する以上に、自分のことに置き換えるということです)

 

その本は、著者の営業マンとしての修業時代から現在の経営者としての経験の中で自身が学んだことについて、まとめられたものである。

その本のある章で、「営業では、ニーズを見極めることが最も大切だ」ということが具体的な例を用いて書かれていた。

 

一見、当たり前とも思えるフレーズだが、実際に営業を仕事にし、そのことにちょうど頭を悩ませていたわたしにとっては、実例を伴って書かれたその章に特別な意味を見出すことができた。

その部分を読んで、はっとしたのである。

世界が開けたというか、これまで重くて動かなかった何かが動き始めたいうか、難解な問題が解ける糸口が見えたというか・・・

とても感覚的なことで、文章化しにくいが、新しい発見がそこにはあった。

 

転職して4カ月、営業(飲食店においてする接客や商品の提供等)は全力でしているし、丁寧な接客や元気のいい営業、おいしいラーメンの提供などについては、自分なりに一生懸命やっている。

営業以外の部分においては、店舗内において数少ない社員として、強いチーム(店舗)づくりのためのアイディアやそれを実行することを求められるようになっている。

ただ、アイディアはいくつも思い浮かぶが、どれも「なんとなくパッとしない」と思ってはいたが。

「営業は全力で頑張る、そして、強いチーム作りのためのなんとなくパッとしないアイディアを思いつく」なんてことは、やる気のある人が100人いたら、ほぼ全員やっているだろう。内心そんな風にも思っていた。

おれの頑張りってこんなもんなのか、何かもっと、見える世界が変わるような何かがないだろうか?何か、大切なことが足りていないような気がする・・・

今やっていることがしっくりこないような、言葉にできない何かを心のどこかで探しているような感じがずっと続いていた。

 

自分で全力でやってますと言ってみたり、思いついたアイディアをパッとしないと自分で思ったりしているのだから、大した成果にはつながらないのではないか。

こんな予感がずっとしていた。予感はしていたが、とりあえず「今やっていること、やろうとしていることを頑張るしかない」という状況が続いていたのである。

よく言う、もやもやという感覚だと思う。

 

そんな中、「営業では、ニーズを見極めることが最も大切だ」ということに本で触れたのである。

 

実は、わたしのアイディアは、どれも「ニーズを見極める」という視点が全く欠けていたのである。

スタッフをどう動かすか、スタッフに何をさせたいか、上司の意図を具体化・細分化して徹底するためにはどうするか、というような、自分本位の視点しか持っていなかった。

聞いたことのあった、「お客様目線に立つ」というのが、まさに「ニーズを見極める」ということであったのにようやく気づくことができた。

お客様目線、という言葉は聞いていたし、理解もしていたつもりだったが、意味をかみ砕いて消化している状態とは程遠かったのである。

 

これまで一度も、お客様の動線を入り口から席、トイレ、席から出口までたどったことはなかった。すべての席に座り、お客様から見える世界を見てみることすらしたことがなかった。お腹を空かせたお客様、パチスロで負けて入店したお客様、お子さんのピアノの発表会の帰りに入店したお客様の気持ちになってみることもなかった。

 

店舗として最終的にどのようなお客様のニーズに応えていくか、ということがすべてのスタート地点であり、核心である。ここが不明瞭だったから、浮かぶアイディアがなんとなくパッとしない感じがしていたのだろう。

これでは、ある程度のよさの店舗には成長できるだろうが、本当にお客様に満足していただける(=勝てる)店舗にはなれないのである。

 

さまざまな境遇のお客様を想定し、その立場で、それぞれの動線に沿って、お客様から見える世界を見る。そして、お客様のきめ細かなニーズを明らかにすること。これが、すべてのスタート地点であったのだ。

 

よく、当たり前のことを圧倒的にやりなさい、と上の方の上司から指導されるが、そもそもその「当たり前のこと」の出どころは「ニーズの見極め」であることにも気づいた。

これができなければ、お客様から真に必要とされる店にはなれない。

 

 

転職して早4カ月が経つが、ようやくスタート地点に立つことができた。何でこんなことに気づかなかったのか、と自分自身に腹も立つが、ようやく飲食業、接客業とは何たるかがわかってきたような気がして、うれしいし、とてもワクワクしている。

これから、同じ時間の仕事をしても、もっといい仕事ができそうだ。

 

(ニーズの見極めとは「思いやり」のことでもあり、翻って私生活においても周りの人から何を求められているかと考えることにもつながると思う)