子供を幼稚園に送るようになって思ったこと
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わたしは数日前から子供(4歳の長男)を幼稚園に送るようになった。
それまで、子供の幼稚園への送迎は妻がしていたが、それをわたしが担当するようになったのである。
わたしの仕事のシフトは遅番で、だいたい帰宅するのは6時半ごろ。
すぐにシャワーを浴びて就寝してもいいのだが、妻と子供たちの朝食、幼稚園への送りのバタバタの音で起きてしまい、そこからなかなか寝付けない毎日だったので、「それならいっそのことおれが」という流れになったのである。
こういうわけで、わたしは数日前から9時前ごろに息子を幼稚園に送るようになった。
幼稚園までは自転車で10分。送迎バスを使えば楽だが、月4,000円の出費を抑えたかったし、やってみると、息子と二人きりの時間を持つのも悪くはなかった。これには妻も同じ意見である。
わたしはマンションの4階に住んでいるが、まず、玄関を出ると、手をつないで自転車置き場まで向かう。
この時いつも驚かされ、うれしく思うのは、息子の成長を感じられることである。
息子の手の感触、わたしを引っ張る力強さ、階段を下りるスピード、自転車に乗せるときに感じる重み。すべてに喜びを感じる。
これは毎日のことなのに、不思議とめんどうだと思うことはない。そう思う人がいたら、上のような手の感触などの感覚を大切にした方がいいと思う。遅番の仕事の後のわたしでもできるのだから、それくらいのことはだれにでもできるはずだ。
自転車で幼稚園まで向かう10分の道のりでは、息子と会話をする。
いつも決まってしているのは、息子との約束だ。
給食を残さず全部食べること、元気に先生や友達に挨拶をすること、おしっこをしたくなったらすぐにトイレに行くことなどなど。
このように、まずは昔から当たり前のように大切にされてきたことを、息子には身に着けてほしいし、それを常識としてわかる大人になってほしいと思う。
幼稚園につくと、あれだけ「元気に挨拶できるから」と豪語していた息子は、少し恥ずかしそうにする。そして、先生の元気いっぱいの笑顔と、大きな「おはよう!〇〇君!!」という挨拶に、耳を澄まさないと聞こえないくらいの声であいさつを返す。
大きな声で挨拶すると約束したけれど、これでもいいと思う。また明日、しっかり約束して元気に幼稚園に行ってくれれば。
この積み重ねが家族の絆を深めることにつながるだろうし、父としての役割は、息子に大きな声で挨拶をさせることではなくて、彼自身が自分の意志で人生を歩む力を備えられるように見守ってやることだから。
息子を、頼れる先生に預けて家に帰ると、シャワーを浴びて就寝する。起きるのは、妻が息子を迎えに行って返ってくる15時半くらいだ。
いつも息子は「元気にお返事できたよー!、給食も全部食べたよー!」と言ってくれる。
帰って来た息子や、バタバタと手洗いうがいをする妻や娘(2歳)の音を目覚ましにして起きれるなんて、うれしい限りじゃないか。
「今日も約束守れたね」と言いながら、息子の頭をごしごしと強めになでて、またわたしの一日が始まる。
平凡な日常の中に、自分が大切にしたい何かを見出すこと。もしくは、自分が大切にしたい何かを、平凡な日常の中に埋め込むこと。
これが、平凡な日常を自分だけの特別な毎日にするための秘訣なのだと思う。
わたしにとってそれは、家族とのふれあいだった、ということである。これからも、平凡な日常を大切にしていきたい。