転職したわたしが思う、仕事を変えればすべて解決ではないということ
スポンサーリンク
「仕事に行くのが辛い、めんどくさい、もっと自由な時間が欲しい」など、仕事を変えたいという理由はいくらでもある。
だからかもしれないけれど、Twitterを見ていても、転職を勧めたり、ときには仕事を辞めることまでを勧めるツイートが多い(転職エージェントの広告もね)。
わたしは去年の1月に、公務員から飲食業に転職したけど、こういう広告などを見るたびに思うのは、仕事を変えればすべて解決ではないよということだ。
わたし自身、転職は大成功だったと思えるけれど、すべてが転職してよかったというものばかりではないからだ。
物事はすべてそうだと思うけれど、ゼロかイチではない。
仕事に関しても、変えるべきか、変えないべきかがきれいに割り切れるものではないのである。
今、目の前でやっている仕事が楽しくないとき、あなたの目には今の仕事のすべてが「よくないもの」のように映るかもしれないけれど、必ずしもそうではない。
例えば、転職したわたしが今、仕事を変えてどうだったかというと、やっていて楽しいところは、仕事を変えてよかったところだけれど、収入が減ったのは、仕事を変えなければよかったところだという具合。
ゼロかイチではない。すべては、総合得点なのである。
そこで、わたしの経験をもとに、転職を考えるときに検討した方がいいことについてまとめたい。
今している仕事が楽しくないと、仕事を変える方向に傾きがちだし、また、仕事を変えるとまでは思っていなくとも、今の仕事を見つめなおすきっかけになると思うので、みなさんの参考になればうれしいです。
- 転職を考えるときに検討すること
- やっぱりまずは給与や手当
- 実際にやる仕事が好きなことか、そして、それがどう役に立つかを整理する
- 転職後の生活を具体的にイメージする
- 定年時の自分自身をイメージする
- 転職後も、悩みとうまく付き合う
- まとめ
転職を考えるときに検討すること
実際わたしが転職活動していたころに、前職と各企業で比較していたところを網羅してみる。
- 実際にやる仕事
- 人間関係
- 昇進
- 勤務地(転勤も)
- 勤務時間
- 給与(昇給、賞与、各種手当、退職金)
- 休日(慶弔も)
- 社会保険
- 定年、定年時の自分自身の納得感
- その他会社が提供する福利厚生
改めて起こしてみると、結構あるな、という感じ。
転職するかどうか、また、転職するにしても会社を選ぶときにどう考えるかというと、このそれぞれの項目でどれを重視するかを踏まえて、各要素ごとにどの選択肢が優劣しているかを出して、最終的に総合点で勝っている選択肢を選べばいい。
転職してからも、特に重要だと思うのは、太字にしたところ。
太字のところは全部、毎日イキイキと過ごせるか、生活に困らないかというところにつながってくる。
検討したほうがいい要素については上の通りだけれど、それ以外に転職してから、「転職する前に考えておいてよかったところ」「転職してからも、大切にしている考え方」についても書いていく。
みなさんの仕事観を見直すきっかけになればいいと思います。
やっぱりまずは給与や手当
やっぱり何と言っても、最初は給与や手当。
家族は、わたしの転職に前向きだったけれど、家計がなんとかなるという前提があっての話。
突き詰めれば、仕事は食べていくためにお金を稼ぐという目的があるので、日々の出費、いざというときの備え、子供の教育にかかるお金など、生涯を通していくら必要で、それをまかなえるのかどうかを検討する必要がある。
また、転職後の仕事だけでは厳しいなら、バイトをしたり、共働きをしたり、節約できるところがないか検討してみたり。
これで何とかなる前提があって、次の検討に進めるんだと思う。
実際にやる仕事が好きなことか、そして、それがどう役に立つかを整理する
仕事は、誰かからお金をもらって、その人の役に立つことをするということに尽きる。すべての仕事に共通している本質は、これしかない。
でも、仕事を見るときに大切なのは、実際にやること自体が好きなことかどうかということと、その仕事がどういう形で人の役に立つかをイメージできることだ。
好きなことでなければ、続けていくのが難しい。
また、人の役に立っているかどうかを実感できないと、本気になればなるほど迷いが出てくる。あれ?これ、何のための仕事だっけという感じで。
わたしが今している仕事で言えば、料理が好きだし、職場の人間関係も大好きだし、それを提供した先のお客さんが喜んでくれるのを見るのも楽しい。
やる仕事が好きかどうか、役に立っていることを実感できるとは、こういうことなのである。
今している仕事で悩んだら、まず、今している仕事は好きか、そして、それがどういう形で人の役に立っているかをイメージしてみるといい。
仕事はあまり好きでなくとも、実は人の役に立っていることがわかって、今の仕事にやりがいをもてることもあるはずだ。
転職後の生活を具体的にイメージする
仕事が大変で、自分の自由になるお金や時間が少ないと、他の仕事の給与や休日などの福利厚生ばかりに目が行きがちだけれど、転職後の生活を具体的にイメージすることはかなり大切。
朝起きて、出勤して、職場に顔を出して、着替えて、仕事を始めて、同僚と会話して、お客さんと話して、、、昼食とって、仕事をまた始めて、休憩して、・・・帰宅して、夕食とって、・・・
と朝起きて、夜寝るまでを具体的にイメージすること。これ、かなり大切、というか必須です。
実際、転職後は、それで生活するわけですからね。
これをしっかりとやることで、具体的な生活パターンを漠然としたままにして転職してみて「こんなはずじゃ・・・」を防ぐことができる。
定年時の自分自身をイメージする
わたしの公務員から飲食業への転職は、これが決定打だった。
人生の2/3は仕事、とよく言われるけれど、あなたが仕事を辞めることになる定年時に、胸を張って辞められますか?ということだ。
定年で仕事を辞めることをイメージすると、考えるべきことがたくさん浮かんでくる。
自分自身納得できているか、どんな自分になっているか、子供や家族に自分の人生について語れるか、定年後の暮らしなどなど。
わたしは、前職の公務員時代では、収入は安定して比較的高給だったけど、人の役に立っている実感がなく、人生が穴だらけになりそうな気がしていたし、子供にかっこいい父親の後ろ姿を見せられないかもしれないなと思って転職を決めた。
やっぱり、自分の人生に胸を張れるかどうか、なんです。
「おれは、こんな仕事をしてきた。これがおれの人生だ」って感じで話せなきゃ、かっこわるいし、自分自身で納得できないですよね?
少なくとも、わたしはそう思っていたし、そう思う。
転職後も、悩みとうまく付き合う
仕事を変えればすべて解決ではないというのは、転職してからも悩むことがあるのだから真実なのだろう。
そう、転職してからだって、悩みは尽きないもの。
転職してからだって、わたしはこんな風に考えた(悩んだ)ことがあった。
- 昇任したら自分の自由な時間が減る。。。
- 自分の時間が増えるならバイトでもよくないか?
- お客さんに感謝するってなんだ?
- この仕事、あと10年続けた先どうなるんだろう?
- 腰痛すぎ・・・
転職前にしっかり考えたつもりでも悩むこともあるわけで、自分って弱いなぁなんて思ったものである。
こんな時は、転職前の自分と今の自分を比べて、ちょっとでも成長していればよしとし、転職前にどうしても譲れないところがいい方向に進んでいればよしとするしかない。
こうやって、一歩下がって二歩進んだり、を一つ一つ積み重ねた先に充実し、納得した人生が残るんだと思う。
これが、自分らしい人生を歩むということだとわたしは信じている。
まとめ
いやなら辞めろとか、転職してあなたらしい人生を!みたいな広告なんかが溢れているけど、仕事を変えればすべていくわけではない。
変えてうまくいくはずの仕事すら、転職が成功するとも限らないのである。
この記事は、人によっては転職しない方がいいことに気づき、また、転職する場合でも失敗しない人が増えればいいなと思って書いた。
記事にもある通り、仕事は、いいかよくないかの「ゼロかイチ」ではなくて、いいところもよくないところもある「総合得点」だ。
転職前と後とで、「総合得点」の高い方を選んだり、高くなるように行動していけばいい。
そのためには、自分の軸で評価し、自分自身で行動していくしかない。
なかなか厳しい世の中ですが、応援していますし、わたしも頑張ります!
ではまた!