めんおうブログ

主夫ライターの日々と、よりよく生きるためのちょっとしたコツなど。

「2045年には、人工知能が人間を超えます」と言われて、頭が割れた話

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今日、書籍「上級国民/下級国民」を読んだ。

上級国民/下級国民 (小学館新書)

上級国民/下級国民 (小学館新書)

 

この本では、

  • 東京五輪エンブレム騒動
  • 元農水事務次官による長男殺害事件
  • 池袋での87歳男性による死亡交通事故事件

などを踏まえ、上級国民と下級国民の間には「努力では超えられない壁」があるかもしれないという。

その上で、格差が生まれた背景や世界中で分断が進んでいることについて書かれている。

 

個人的には最後の「将来的に教育は、なんの意味も持たなくなるかもしれない」という部分に「ハンマーで頭を殴られたような衝撃」を受けた。

 

 

最後、著者の橘さんはこう言っている。

だとすれば、知能のちがいが人生に影響しなくなれば「知識社会」は終わり、知能格差によって引き起こされる「上級/下級」の分断もなくなることになります。

(出典:橘玲「上級国民/下級国民」小学館新書)

 

これは、今まで続く「知識社会における経済格差」のことだ。

  • 産業革命以降、知識社会が発達
  • 知識社会においては「知能の格差」で経済格差が生まれてきた
  • 産業革命(知識社会)以前、狩猟採集社会では「足の速い人」が圧倒的に有利だったが、電車や車などのテクノロジーによってその優位性がなくなった

だからこそ、「知能のちがいが人生に影響しなくなれば…」という。

 

では、「知能のちがいが人生に影響しなくなる」とはどういうことか。

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(出典:橘玲「上級国民/下級国民」小学館新書)

 

現在わたしたちは、知識社会「Aの地点」にいると橘さんは言う。

その特徴は、

  • テクノロジーは、高い知能を持つ一部のひとたちにしか理解できない
  • よって、ごく一部の「特権層」に富が集中している

だと。

 

まさにその通り。

わたしは「ネットで仕事」をしているが、「Googleアルゴリズムが」とか「プログラミング学んでエンジニア」なんて言われたら、もうついていけない。(冷や汗が止まりません)

世界中の富は「特権層」に集中している。

クレディスイスは、世界の資産総額は317兆ドルと、2000年の117兆ドルから増加しており、2007年以降、資産全体の約85%を最も富裕な上位10%が占めている、と指摘している。

クレディスイスとは、スイスにある世界的に大規模な銀行

(出典:Edward Hadas「富の集中がもたらす『本当の格差』」ロイター)

 

冷や汗が止まらないわたしを置き去りにして、橘さんはさらに、「だからこそ、教育は何の意味もなくなるかもしれない」と言う。(待って~)

Bの地点まで至れば、もはやどんな人間もテクノロジーを理解できなくなり、機械(AIロボット)は勝手に「進化」してしまいます。そうなれば「技術」と「魔術」の区別はつかなくなり、知能は意味を失って知識社会は終わることになります。

子どもたちのあいだでは、勉強して有名大学を目指すよりユーチューバーの方がずっと人気があるそうです。これは「教育の危機」といわれますが、私たちの社会がBの地点に向けて「進化」しているのだとすれば、正しい選択をしていることになります。早晩、大多数のひとたちにとって「教育」はなんの意味もなくなるのですから。

 (出典:橘玲「上級国民/下級国民」小学館新書)

 

教育の意味がなくなる?

いや、教育の意味がなくなるとまでいかずとも、間違いなくその形や内容は変わるよな。だとすれば、働き方だって大きく変わる。

オレはこれからどうすれば?

子どもたちにどう教え、どういう教育を受けさせればいいんだ…?

 

しかも、あと30年ほどで、こんな時代が来ると言う。

人工知能が人間の知能を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)は2045年とされています。もしかしたら私たちは令和の時代のあいだに、臨界状態から相転移に至る「知識社会」の終わりを目にすることになるかもしれません。

(出典:橘玲「上級国民/下級国民」小学館新書)

 

なるほど。。。

では、わたし(たち)のような特別に知能が高いというわけではない人は、どうすればいいのだろうか。

 (冷静ぶってますが、内心\(^o^)/ってなってます)

 

 *

 

本には、

今後のトレンドとして2つ紹介があった。

  • 大学でのんびり一般教養を学ぶのではなく、高度なプログラミング技術などを学び、専門職になる
  • SNSインフルエンサーやユーチューバーなどとして、テクノロジーが提供するプラットフォームを利用してフリーとして自由な働き方をする

もちろんこれは、あくまで「方向性として」の話ではあるが。

 

わたしは、どうなるかわからない時代だからこそ、

  • 基本スキルを身に着けること
  • 特殊スキルを身に着けること

の両方が重要だと考えている。

 

先日、こんなツイートがあった。

 

30代のわたしが思うのは、

20代(若いうちに)では、「正しく努力して問題を解決する能力」を身につけておくのがいいということだ。

これが基本スキル。

どのような生き方、働き方でも必要になってくるスキルだ。

 

「20代で人生決まる」なんてことはない。

ただし、若いうちの「がんばり」が「正しく努力して問題を解決する能力」として、将来役に立つのは、自身の経験からも間違いない。

就職先を選ぶとき、転職するときはもちろん、会社の中でも異動はあるし、まったく経験のない仕事をすることもあるだろう。

人によっては、趣味や副業をきっかけにして独立する人もいるかもしれない。

 

物事を見て、その本質・目的を捉え、正しく問題点を見つけて、努力の方向性を定め、実際に行動するというのは、誰でもできることではなく、重要なスキルではないだろうか。

 

また、プラスαとして、「他の人と差別化できる」特殊スキルを身につけるといい。

これは、最近よく言われているように、「得意で好きなこと」をやり続けることで必ず身につく。

堀江:43歳くらいのアイスマン福留さん。彼はコンビニアイス評論家なんですけど。

前田:ニッチだな~(笑)。

堀江:しかもね、コンビニのアイスを買ってきて「このアイスにはこういう成分が入っているから美味しい」とか(理論的な)説明があるのかと思いきや、「これ本当にうまいんですよ!」みたいなことしか言わないわけ(笑)。ただただアイス食っているだけの人だったんですけど、今や大スターですよ。テレビでのコンビニアイス特集にはほとんど出ているし、夏はスゴく忙しい。

前田:彼はもともとアイスが好きだったんですか?

堀江:いや、全然好きじゃなかったと思う。たまたま「これからはアイスマンでいこう」って感じじゃないかな。

(出典:「ホリエモンが提唱する『バカが最強』説とは」exciteニュース

 

「これじゃ、働きっぱなしじゃないか」と言う人もいるだろう。

誤解を恐れずに言えば、その通りだ。

知識を蓄えるには、相当な時間をつぎ込まなくてはならない。教育を受けたり、特定分野の仕事で実践を通じて学んだり、コーチやメンター、同僚の話を聞いたりする必要がある。

(出典:リンダ・グラットン、アンドリュー・スコットライフシフト東洋経済新報社

「今30代の半分が100歳前後まで生きる」とも言われており、どうなるかわからない将来である。これは仕方がない。

 

しかし、「生きがい」と言えるくらい楽しく働ければ、もしくは、趣味をしながら特殊スキルを身につけられれば、それは「働きっぱなし」ではなく、「遊ぶ」に近いものになるはずだ。

しかもこれは、他への応用が利く。

例えばわたしの話で言うと、TOEICの勉強法などの案件をいただいているように(省庁勤務時代に通訳経験があるし、TOEICを磨いていました)。

 

変化のスピードが速く、将来どうなるかわからない。

だからこそ、現実的な話、今の仕事をしてお金を稼ぎつつ、スキルを磨きながら将来の備えをしておかなければならない。

語学でも、プログラミングでも、SNSでも、ブログでも、何でもいい。

大事なのは、極めることだと思う。

 

まさに今、考え、何かしら行動を変えていける人だけが、生き残れる時代が来るかもしれない。

 

 

「じゃあお前は何してんだよ?」

と言われると思うが、わたしは「自分が想像できる限りの将来を見越して、できる限りの準備、スキル磨きをするしかない」と思っている。

  • テキスト文化はなくならないだろう
  • 会社組織が弱体化するだろう
  • だから、社員よりもフリーランスに仕事を回すようになるだろう
  • クラウドソーシングも活発化するだろう

と、ざっくりではあるが予想して方向性は3つ。

  • SNSを頑張る
  • ライターとしての実績を作る
  • たくさん勉強して書ける幅を広げる

そして、来年の目標だ。

 

子どもへの教育はとりあえず、世界の広さを知ってもらうところから。

 

こうして、できることからきちんとやっていくことが大事ではないだろうか。

何事も、実際にやることでしか始まらないのだから。