【ザク読み!(10)】投資なんか、おやめなさい
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全般
今回紹介するのは、
主題:投資なんか、おやめなさい
著者:荻原博子
出版:新潮新書
ページ数:221ページ
所要時間:2時間(ある程度知識があれば飛ばし読みできます)
です。
要約
①投資しましょう、と声高に叫ばれているのは、経営が厳しくなった金融機関が投資を進めるからであって、投資が得をするとは限らない。
②投資する場合は、円高・円安、手数料、インフレ・デフレに注意せよ。
③商品説明を銀行員に受ける等ではなく、商品を買うときは自ら勉強せよ。
④投資しないと損をする、という固定概念を捨てよ。
以上です。
読んだ感想
投資(株式、投資信託、保険等)について、現在の経済環境を踏まえてその注意すべき点について具体的に解説してくれています。
ただし、ある程度勉強した人にとっては物足りない、と思うだろうし、あまり金融商品について詳しくない人にとっては、説明に穴がある(もれなく解説している本ではなく、各商品についての注意点を掘り下げているため)ので、わかりにくいというか、勉強のための本としてはビミョウだと思います。
わたしは、投資を薦めるばかりの風潮になってきたなぁ、と感じていたし、投資の仕方を解説した本や薦める本はあっても、投資を否定する本をあまり目にしなかったので、別の視点からも得られるものがある、と思って読んでみました。
正直、当たり前のことばかりしか書いていず、あまり得られるところはありませんでした。特に、貯金のインフレへの弱さについては全く解説されていず、筆者が暗に言っている貯金したほうがいいよ、ということへの疑義が晴れなかったと思います。
結論も、投資をやめた方がいい、とまでは言っておらず(投資するならもう一度必要かどうか考えよう、という程度)、表題の威勢がよかっただけに読み終えてから、はしごを外されたような気分になった。
参考になったところとしては、
①資産運用において、貯金の割合を増やしてもいいかな、と思った点
②思った通り、米国債万能説誤りだ、ということを認識した点
でした。
興味をもたれたら、どうぞ。